私は短足マンチカンのオス猫と暮らしています。名前は「おもち」です。
猫と暮らし始めて、良かったと思うことは本当にたくさんあります。
日々見せてくれるしぐさや表情は、毎分毎秒変わり、また少しずつ身体も大きくなり、心も大人になっていき、性格も少しずつ変わっていきます。
そんな愛らしい猫と暮らし始めて、毎日が幸せいっぱいになりました。
もちろん、生き物なので大変なこともたくさんあります。ですが、それは「猫と暮らす」と決めたその日から覚悟を決めていたことでした。
まだ想像もしたくはありませんが、いつかこの世からいなくなってしまう。とても受け入れがたいことですが、それも覚悟を決めたことの一つです。
悲しいですが、たくさん愛して、たくさん遊んで、一緒に過ごせる時間を大切にして、最期はしっかりと看取ってあげる。「猫と暮らす」と決めたその日からその全てを覚悟しました。
私は猫が大好きなので、たくさんの人に猫との暮らしを実現して欲しいと思っています。猫が与えてくれる幸せをたくさんの人に受け取って欲しいからです。
だからこそ幸せなことだけでなく、大変なことも含めてここでお伝えできたらと思い、この記事を書くことにしました。
これから猫と暮らしたいとお考えの方には、ぜひ、最後までお読み頂きたいと思います。
私が決めた10のこと
1.外泊をしない
近年ではペットホテルが充実していて、動物病院でもペットホテルが併設されている動物病院もあります。うちのおもちのかかりつけの病院にもペットホテルは併設されています。
初めておもちを連れて行った時に、先生に色々と相談しました。
「もし外泊することがあれば預けた方が良いですよね?」
でも先生は一泊くらいなら家においていてあげる方が猫にとってはストレスがないと思うよ。と教えてくれました。
確かに、猫は人にも懐きますが、家に懐くと昔から言われています。縄張りといった方が分かりやすいでしょうか。
お気に入りの寝床があって、涼しいところと温かいところがどこにあるのか知っていて、身を隠せるところも熟知していて、遊べるところも知っている。安心できる匂いが付いている布団があって、景色を見渡せる絶景ポイントも知っている。そしていつも飲んでいる食器に入った水と食事。それだけで十分、猫は安心できるし快適なのです。何より、自由に動き回れて、好きな場所で好きなように好きな時間を自由気ままに過ごせるのが、猫にとっては幸せな時間なのです。
多めの水とドライフードを多めに出しておいたら、一泊程度であれば問題がないのだと、猫と暮らし始めてもそう思います。
これは私個人の考え方なのですが、家から一歩も出たことがなく、私しか知らない猫生(人生の猫バージョンのことです)の中で、その私が一日家を空けたら、帰ってこなかったら、どんなに寂しいことか。どんなに辛いことか。そう考えると外泊は絶対に出来ないと思いました。
それに、猫を飼っている友人の体験談ですが、猫と暮らし始めてすぐに、どうしても猫を預けないといけないシチュエーションになったそうで、まだ1歳未満の猫を泣く泣くペットホテルに預けたそうなんです。ですが、迎えに行った時、とても元気がなく、お家に連れ帰ってもすぐにはご飯を食べてくれなかったそうです。きっと、捨てられたんだと思ってしまったのでしょう。
これは決して、そのペットホテルが悪いとかそういう話ではありません。ペットホテルはしっかりと対応してくれていたそうですし、定期的に写真やメールで状況も報告してくれていたそうです。ただ、猫もそれぞれ性格があります。私の友人の猫にとってはかなりのストレスを感じてしまったのでしょう。
実は、私は子供の頃に実家で猫を飼っていました。野良だったオス猫をもらい受けて、毎日兄妹、姉弟のようにその猫と過ごしていました。家族みんなとも仲良くしていましたが、その猫にとっては、私は友達なのか妹なのか彼女なのか、とにかくそれくらい近い存在でした。また毎日ご飯や身の回りの世話をしていた私の母のことは自分の母親だと思っていたようでした。ですが、私と母が旅行で一泊家を空けた時、その猫は他の家族が出したご飯も食べずに私たちの帰りをずっと待っていたんです。私たちが家に帰って、私たちの顔を見るなり元気にニャーニャーと鳴いて、ご飯をバクバク食べ始めたのです。きっと、お腹はすいていたけど心配で喉に通らなかったのでしょうね。なんて繊細な...と思いますよね。
猫にとって、大好きな飼い主が家にいないということは、自分は捨てられたの?と不安に思ってしまうこともあるのだと思います。繊細な性格の猫は特に注意してあげないといけません。
こんなことも子供の頃に経験をしていたので、「猫と暮らす」と決めた日から私は外泊をしないことにしました。何より、帰ってきた私を嬉しそうに迎えに来てくれるのがたまらなく可愛くて愛らしいのです。
2.香水を付けない
猫は香りに敏感です。
猫の鼻は、匂いを感じ取る細胞が人間の2倍、匂いを嗅ぎ分ける能力は数万~数十万倍はあると言われています。
そして、猫は人工的に作られた、香水などの匂いが苦手と言われています。そのほかに、洗剤の香りやたばこのにおいが苦手で、さらには他の動物のにおいも嗅ぎ分けてしまいます。
人間よりも何万倍も良い猫の鼻を刺激しないように、大好きだった香水を封印して全て手放してしまいました。さらに、髪の毛をセットする時のオイルなどは、出かける直前につけて、そのまま猫の空間に入らずに出かけるようにしています。
3.食事に気を遣う
食べるものは身体を作ります。これは猫だけでなく人間も含む動物全てにおいて共通することですが、あんな小さな身体に少量でも害のあるものを間違えて食べさせてしまったら、大変なことになってしまう!!!と少し神経質気味ではありますが、かなり気を使っています。
いつまでも元気に走り回っていて欲しいので、しっかりと栄養のあるものをたくさん食べてもらって、日ごろから身体が丈夫になるように気を付けています。
例えばですが、猫のごはんを買うときは、原材料をよく見てかなり吟味して選びます。
さらに、猫は飽きるとそれまでは気に入って食べていたご飯でも突然食べてくれなくなるので、数種類、お気に入りのご飯を見つけて、飽きられないように、毎日きちんと食べてもらえるように、日々ローテーションでぐるぐる変えて出しています。
また食べさせ過ぎるのも太る原因になるのでダメです!太ると運動不足にも繋がりますし、高いところに上り下りする猫が太ってしまうと、思い体重が細い足にのしかかるので、将来的に足腰が弱くなる可能性もあります。病気の原因にもなりえますし、肥満までいくと、自分で毛づくろいができなくもなります。
特にうちのおもちは短足マンチカンで、短足の猫は足腰に負担がかかりやすいと言われており、太らせると足長の猫よりも足腰への負担が大きいと言われています。将来、腰が悪くなって運動を嫌がったり、高いところに登れなくなったりするのはかわいそうすぎます。いつまでも健康な体でいてもらいたいので食事の内容だけでなく量にも気を遣います。
食べるもので栄養が賄えるように、そして飽きて食べなくなってしまわないように色んな種類のお気に入りを見つけておくこと、そして太らないように食事の量をしっかりと管理することがとても重要なのです。
4.トイレの管理をする
おしっこは量や色、頻度を観察します。うんちは量や硬さ、色、頻度を観察します。
あまりおしっこが出なくなっている場合は膀胱炎や尿石症などの病気の可能性があります。
一方、おしっこの量や回数が多い場合は腎臓病などが原因の可能性もあります。
若い猫はあまりその病気になりにくいですが、食事や運動量が少ないと若くてもなってしまうこともあるようです。日々のおしっこの量や色、においなど、少しでも異変を感じたら病院で検査してもらうのが安心です。
またうんちもあまり出ないと便秘を疑いますし、もしうんちをしている時に、辛そうだったり、うまく出なかったり、血便が続いたりすると、病気の可能性を疑った方が良いです。
人間もそうですが、猫も早めの発見、早めの治療は、命が助かることもあります。なので、毎日排泄の管理をして小さな異常に気付けるように細心の注意を払っています。
猫のおしっこやうんちが管理しやすい、おしっこシートのあるトイレにすることをオススメします。
また自動でおしっこの量やうんちの重さなどを量ってくれる自動トイレもあるので、そういったトイレを使って管理するのも良いでしょう。
5.室内をキレイに保つ
室内にゴミが全く落ちていない状態にしたい。
これが私の目標です。
ですが、生活していると、日々、埃やゴミが発生します。また、猫の毛も掃除機をかけた傍から出てきたりします。それでも、なるべく毎日掃除機をかけて、床に落ちているゴミや髪の毛、猫の毛などを吸い取って、見つけたらすぐ拾ったりふき取って、猫が誤って口に入れないように気を付けています。
猫は吐き出すということを知りません。人間だと誤って口に入れたものはお行儀が悪いですが「ペッ」と吐き出すことができます。ですが、猫は「ペッ」と吐き出すことができないのです。また猫の鼻は通常、湿っていて少し濡れています。なので、床に落ちているゴミなどを確かめるために鼻を近づけて匂いを嗅いだ時に、濡れている鼻にゴミが付着して、そのまま舌でぺろりと口に入れてしまう危険性があるのです。
なので私は、ゴミが全くない状態を目標にしています。これは、不可能に近いくらい難しいですが、意識するだけで違いますので、実践してみてください。
6.たくさん遊ぶ
運動不足は健康に悪いです。身体が太る可能性もありますし、ストレスを抱えてしまったりもします。そのため、病気になったり、日ごろから元気がない猫になってしまうこともあります。また、本来健康で元気な猫が急に遊ばなくなったら、異変にすぐに気付くことができますが、普段から遊ばない元気のない猫だと、病気でしんどくて遊ばなくなっていたとしても、気づいてあげることができません。
また本来、猫は狩りをする生き物です。外で放し飼いにしている猫だと、虫や鳥を追いかけたり、他の猫と遊んだりして走り回って運動してくれますが、室内で飼っている猫だと、運動できるスペースに限りがあります。またうちの猫のように1匹で飼っている場合、遊び相手をするのも飼い主しかいないのです。
そのため毎日、一定時間、猫じゃらしなどで狩猟本能を刺激したりして、猫と遊ぶことが大事です。それによって適度な運動をさせることができます。
最近では猫用の知育玩具なども売っているので、そういったアイテムを置いて愛猫と一緒に遊ぶのも良いかもしれませんね。
うちのおもちは、ボールを追いかけたり、猫じゃらしを追いかけてたくさんジャンプしたり、鬼ごっこしたり、かくれんぼしたりして一緒に遊んでいます。
私にとってもすごく楽しい時間で、癒される時間になっています。
7.定期的に身体をキレイにする
うちのおもちは毎日ブラッシングタイムがあります。きっちりとした時間は決まってはいませんが、おもちが昼寝から一度起きてきた午後2時くらいがだいたいのルーティンです。
ブラッシングをしている間はゴロゴロと喉を鳴らして、伸びたり私の顔をじーっと見つめてきたりします。特におもちは長毛猫なので、ブラッシングを怠ると、毛が絡まって毛玉が出来たりします。
小さい頃はブラッシングが嫌いだったようで、しても嫌がられてなかなか出来ず、ブラッシングをする回数がかなり少なかったのですが、ある日抱っこすると、お腹側に大きな毛の塊ができていてびっくりしました。初め見た時は、身体の内側から何か硬いものが出てきている!!!!なんて思い、かなり焦りました。
ですが、よくよく見てみると、それは毛と毛が絡みに絡んで、絡みまくって、大きな毛の塊になっていたのです。
猫の皮膚はやわらかくて、毛玉が出来た時、最悪の場合は引っ張った皮膚も一緒に絡めてしまっている可能性があるそうで、取るときはかなり注意しなければなりません。
とっても大きな毛玉だったので、絡まっている毛の量が多すぎました。また、皮膚を間違えて切ってしまうと大変なことになるので、皮膚を傷つけないように、慎重に、慎重に、毛の部分だけを少しずつ少しずつカットしていって、時間はかかりましたが何とか全て綺麗に取ることができました。
とっても焦りました。
その時、ブラッシングを怠っていたことをすごく反省して、なるべく毎日するように心がけました。
ただ、心がけるだけではいけなかったらしく、後日、小さかったのですがまた毛の塊ができていて、それからは注意して身体のチェックとブラッシングを行うようにしています。
毛が長い分、どうしても、たまに塊ができることもありますが、毎日ブラッシングをして、お腹側までしっかりと身体に触れて、目で見て、細部までチェックしていると、毛が絡んでいても気づくのが早く、被害が最小限に抑えられるのです。
最近ではおもちの方からブラッシングを求めてきてくれるので、毎日ブラッシングをしながらのスキンシップの時間を楽しんでいます。
8.ストレスを溜めさせないようにする
- 落ち着く場所がない
- かまってあげない
- 好きな食事ができない
- キレイなお水がない
- 部屋が汚い
- 嫌いな匂いがする
- うるさい
- お留守番ばかりさせる
など猫にとってのストレスは色々あります。ただ、ストレスが原因で病気になる事や、ストレスで部屋で暴れたり粗相をしてしまうこともあるのです。
猫の性格は、「自由気ままで気分屋」というイメージを持たれている方も多いかもしれません。また犬よりも飼いやすいと良く聞くかもしれませんが、猫にもそれぞれ性格があって、感情もあります。
寂しがりやな猫、かまってちゃんな猫、大人しい猫、活発な猫、人懐っこい猫、など、それぞれ性格も違いますし遊び方や好みも異なります。
犬を飼ったことがないので分からないですが、猫も猫なりにきちんとお世話が必要ですし、「ラク」というわけではないのです。
一緒に過ごしていくうちに、その猫の好きなことや嫌いなことが少しずつ分かってるので、色々と試して観察してみてください。
ちなみに、うちのおもちは、抱っこが嫌いです。抱っこに嫌な記憶があるのかもしれませんが、とにかく抱っこされるのが嫌いです。抱っこをせがんできたこともありません。それとすごく臆病です。ちょっとした物音でも気になってしまい、食事中だと食べるのを止めてしまったり、遊んでいても途中で遊ぶのをやめてしまいます。そのくせとても人懐っこくて人が好きです。小さい子供は何度か対面させてみましたが、やはり無理で苦手なようでした。きっと、小さな子どもは動きが大きくて突然予想できない動きをしたり、大きな声を出してしまったりするので、おもちにとってはとても恐怖だったようです。(^^;)
ただ、大人は好きなようです。私の友人が来ても、すぐに匂いを嗅ぎに行って、臆せず近くでくつろいだりしています。気分が良かったら少しの間ですが抱っこもさせてくれます!たまにくる業者の人(電気屋さんとか)に対しても近づいていくので、そーゆー時は捕まえるのが大変ですが、ほのぼのして可愛いです。
性格を理解することで、その猫の「好き」と「嫌い」が良く分かるので、なるべく「嫌い」を避けることができます。
おもちと暮らし始めてからはお留守番の時間をできるだけ短くするように心がけたり、好きなご飯が何かを把握したり、なるべく大きな音を立てないように気を付けたり、寝ているときはそっとしておいて、遊んで欲しいと言ってきた時はしっかりとかまう。
仕事をしていると、タイミング的にお持ちの願い全てを叶えてはあげられませんが、我慢させた後はしっかりと甘えタイムを作るようにしています。
言葉を交わせるわけではないので、今何を思っているのか、何を感じてるのかは、こちらがしっかりと猫を観察して、感じ取ってあげなければいけません。
大変かもしれませんが、この記事を読んでいる皆さんはきっと、猫のことが大好きで、猫が気になって仕方がない人だと思うので、大変だとは感じないのだと思います。
少しでもストレスを感じさせないように気を付けて、猫の心と身体の健康を保てるように気を付けましょう。
9.お気に入りの場所をいくつか作ってあげる
うちにはキャットタワーが二つ、おもちが赤ちゃん猫の時から使っていたキャットゲージが一つ、猫鍋が一つ、そして、おもちのお気に入りのくつろぎスペースが各部屋それぞれ一か所以上あります。
猫は高いところが好きです。本能的に外敵から身を守るために高いところで寝たりします。また遠くの方まで見渡せるので、見晴らしも良くお気に入りの場所になるのです。
天井まであるキャットタワーは窓辺に置いています。毎日必ずそこのベストポジションから外を眺めて、飛んでいる鳥や虫を見つけたらニャーニャーと騒いだりします。晴れの日も雨の日も毎日外を眺めていますが、猫にとって外の景色を見ることは、人間がテレビを見ているのと同じような感覚らしいので、きっと、飽きないのでしょうね。
もう一つの背の高いキャットタワーも別の窓辺に置いています。時々興奮して一人大運動会が始まることがあるのですが、その二つのキャットタワーと廊下を行き来して上まで一気に駆け上がる様子は、とてもカッコ良いです!!さすが猫!って感じです。
なかなかその様子を動画に収められていないですが、もし動画に収められたら、おもちのインスタグラムに載せますね♪
それ以外にも、各部屋の棚の一角がおもちの寝床になっています。
猫は落ち着く場所をよくわかっていますので、お気に入りの場所を見つけたらローテーションで場所を変えて寝ています。
一緒に暮らし始めた猫がお気に入りの場所を見つけたら、その場所には物などを置かずに、愛猫専用のスペースとして開けてあげてくださいね。
10.異変にすぐに気付けるようにしておく
これらのことを踏まえて、愛猫を毎日見て、毎日一緒に過ごして、些細な異変でもすぐに気付けるように心がけておくことが大切です。
小さな異変でもすぐに気付くことができたら、もし病気にかかっていても、早く的確な治療をすることができます。また定期的な検診で健康チェックをすることも病気予防の一つになると思っています。
毎年の検診は不要かもしれませんが、ある程度の定期的な検診と、日々の異変に気付けるようにしておくことが重要ですね。
何よりも、一番大切にして、一番愛することを、「猫と暮らす」と決めた日におもちに誓いました。
「猫と暮らす」ことは決して「ラク」なことではないですが、猫が私たちにもたらしてくれる、「癒し」や「幸せ」は計り知れません。毎日がとても幸せになりましたし、癒される時間が多く、心が安らぎます。そんな「幸せ」をたくさんの人に味わっていただきたいですし、猫と暮らす大変さも一緒に味わって、幸せな猫との暮らしを実現させてもらえたらと思っています。
猫との暮らしで不安な事や気がかりなことがあれば、お気軽にインスタグラムまでDMください。
素人ではありますが、相談にのることはできますので、少しでもお役に立てたらと思っています。